市販薬情報

【市販薬情報】コデイン類が12歳未満禁忌になる理由

更新日:

2017年6月22日、第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会にて、「コデインリン酸塩等の小児等への使用制限について」の発表がありました。

記事中広告

スポンサーリンク

なぜ12歳未満禁忌になるのか?

発端は、米国FDA(アメリカ食品医薬品局:米国での医薬品の承認等を管理している期間)での発表でした。

2017年4月20日に、「コデインリン酸塩」「ジヒドロコデインリン酸塩」などを含む医療用医薬品の12歳未満の小児への使用を禁忌にすることを発表しました。

※禁忌:使用してはいけないということ

なぜ禁忌になるのか?

理由は、副作用の危険性からです。

コデイン類は、作用が高まると呼吸抑制を示してしまいます

コデイン類は、薬物代謝酵素により活性化され作用を示します。

遺伝的にコデイン類を活性化する薬物代謝酵素の発現が多い人(Ultra rapid metabolizer:UM)では、作用が過剰に現れてしまいます

世界での18歳未満の副作用報告は、1969年から2015年の間に64例あり、24例が死亡例でした。薬物代謝酵素の発現の多いUMの人はうち、7例(うち5例が死亡例)でした。

これらの結果から、米国では医療用医薬品の12歳未満の小児へ、鎮痛・鎮咳薬としてコデイン類の使用を禁忌とすることになりました。

コデイン類は危険なのか?

日本で18歳以下のコデイン類使用患者での呼吸抑制等に関わる重篤な副作用報告は、4例(医療用医薬品2例、市販薬2例:うち1例がUM)で死亡例はありません

UMの割合は?

コデイン類の活性を高めてしまう、薬物代謝酵素の活性が高い人(UM)は、アジア人で低いとされています。

FDAの報告では、白人1.0〜10%、日本人は0.5〜1.0%とされていますので、比較的日本人では副作用は起きにくいと考えられます

コデイン類の危険性

呼吸抑制の副作用は、わずかながらも起こる可能性が否定できないため注意が必要です。

ただし、今回の件では、急に副作用が見つかったというわけではなく、副作用の内要、件数から12歳未満の小児には使用しないほうが安全だという考えに至ったようです。

以前、子供に飲ませてしまったからといって問題があるわけではありませんのでご安心ください

 

コデイン類禁忌になるとどうなるのか?

今回の発表で、急に12歳未満でコデイン類が服用できなくなるわけではありません

経過措置として、2018年(平成30年)末までに、使用上の注意の改定や市販薬では用法用量の変更(12歳未満の小児には使用しない)などの申請を行い、2019年中までに12歳未満の小児を禁忌となる予定です。

経過措置はありますが、世界的にコデイン類は12歳未満は使用しないこととなりますので、コデイン類が入っている製品の小児への使用は避けることをおすすめします。

コデイン類が入っている市販薬

コデイン類は、鎮咳成分ですので、風邪薬や咳止めに含まれています。

コデイン類が含有されている風邪薬

製品名 パブロンゴールドA 新ルルAゴールドDX 新小児ジキニンシロップ
対象年齢(記事作成時) 1歳〜 7歳〜 1歳〜
アセトアミノフェン 解熱鎮痛成分 900mg 900mg 300mg
トラネキサム酸 抗炎症成分   420mg  
クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン成分 7.5mg   2.5mg
クレマスチンフマル酸塩 抗ヒスタミン成分   1.34mg  
ベラドンナ総アルカロイド 抗コリン成分   0.3mg  
ブロムヘキシン塩酸塩 去たん成分   12mg  
グアイフェネシン 去たん成分 180mg    
ジヒドロコデインリン酸塩 咳止め成分 24mg 24mg 8mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 気管支拡張成分 60mg 60mg 10mg
無水カフェイン 頭痛改善成分 75mg 60mg 50mg
ベンフォチアミン(ビタミンB1誘導体) ビタミン   24mg  
リボフラビン(ビタミンB2) ビタミン 12mg    
カンゾウ 生薬     (1660mg)

コデイン類が含有されていない風邪薬

製品名 パブロンキッズかぜ微粒 宇津こどもかぜ薬C ムヒのこどもかぜシロップ
対象年齢 1歳〜 1歳〜 3ヶ月〜
アセトアミノフェン 解熱鎮痛成分 150mg 450mg 300mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン成分 1.2mg   2.5mg
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン成分   1.75mg  
グアイフェネシン 去たん成分 25mg    
チペピジンヒベンズ酸塩 咳止め成分 12.5mg    
デキストロメトルファン臭化水素塩水和物 咳止め成分   24mg  
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 気管支拡張成分   30mg 20mg
アスコルビン酸(ビタミンC) ビタミン   37.5mg  
ナンテンジツ 生薬成分     (800mg)

コデイン類が含有されている咳止め薬

製品名 アネトン咳止めZ アネトンせき止めZ液 ムヒのこどもせきどめシロップS
対象年齢 11歳〜 3ヶ月〜 3ヶ月〜
コデインリン酸塩水和物 鎮咳成分 50mg 50mg  
ジヒドロコデインリン酸塩水和物 鎮咳成分     10mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 気管支拡張成分 75mg 75mg 25mg
グアイフェネシン 去痰成分     100mg
リゾチーム塩酸塩 去痰成分 60mg 60mg  
クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン成分 12mg 12mg 4mg
無水カフェイン 眠気防止成分 60mg 60mg  
セネガ 生薬成分 1500mg    
セネガ流エキス 生薬成分   1500mg  
ナンテンジツ 生薬成分     (800mg)

コデイン類が含有されていない咳止め薬

製品名 宇津こどもせきどめ キッズバファリンせきどめシロップS 浅田飴子供せきどめドロップ トピックGトローチ
対象年齢 1歳〜 3ヶ月〜 5歳〜 5歳〜
デキストロメトルファンフェノールフタリン塩 鎮咳成分       60mg
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 鎮咳成分 20mg 20mg    
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 気管支拡張成分 25mg 25mg 25mg  
グアヤコールスルホン酸カリウム 去痰成分       140mg
グアイフェネシン 去痰成分   100mg    
クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン成分 4mg      
ジフェンヒドラミン塩酸塩 抗ヒスタミン成分   30mg    
クレゾールスルホン酸カリウム 殺菌成分     90mg  
セチルピリジニウム塩化物水和物 殺菌成分     3mg 6mg
セネガ 生薬成分   (660mg)    
キキョウ 生薬成分 (180mg) (660mg)    
カンゾウ 生薬成分 (210mg)      

最後に一言

薬は主作用だけではなく副作用が現れることもあります。

今回のコデイン類では、呼吸抑制が現れる可能性がありますが、他の市販薬成分でも重篤な副作用が現れる可能性もあります

どのような副作用があるかは、パッケージ内の添付文書に必ず記載されていますので、しっかり読んでから使用しましょう

参照:平成29年度第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会資料/厚生労働省

広告記事下




-市販薬情報

Copyright© かかりつけドラッグストア , 2018 All Rights Reserved.